つぶつぶオレンジ―ナ

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たんたんとつぶやきます

No.340


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今日は「キャラクター」という映画を見た。なんつーのかな…現代版「地獄変」とでも言うべき作品。
犯人は序盤で明らかだし謎解きとかじゃないんだ。ただただ、サイコスリラーっていうのかな。タイトル通り、殺人鬼のキャラクターが最重要な作品だった。

続きネタバレ感想

あらすじは、デビューできない漫画家志望の青年が殺人現場に居合わせて、目撃した犯人をモデルに漫画を描いたら大ヒットするものの、犯人がそれを見て喜んで漫画で描いた殺人を再現したり、逆にストーリーのアイデアをくれたりいつの間にか共同執筆者気取りになっていくのが不気味…という話。


もう、殺人鬼役のFukase怖!が全て。。主演が菅田将暉だから最初「ミステリと言う勿れ」みたいなのを期待して見たんだけどね、だいぶ違う。
主人公全然名探偵じゃない、どころかなんで殺人鬼につきまとわれてるのに一人でぶらぶら飲み屋だの本屋だの行くの?!
なんでこれだけ重要参考人なのに警護つかないの?警察も当てにならないし、セコムつけなよ!!せめてなんか護身用の武器とか用意すれば?っていらいらいらいらいららいらいららいするこの主人公。もう引っ越しなよ奥さんかわいそう。小栗旬も一人で夜道ふらふらするな😖


まあ、万全の警備体制では殺人鬼活躍できないのでね、仕方ないんですけど、ラストの自らが囮となる大作戦ひどい。なにが酷いって殺人鬼は四人家族を狙って犯行に及ぶというこだわりがあるので、「本物の家族全員揃ってなくちゃあいつは来ない」と言って家族を危険な目にあわせるのですよ。。
「地獄変」って言ったのは、あれも絵師がすごい作品を描きたくて家族を犠牲にする話なのです。絵師の業の深さ、狂気、闇落ちがテーマなんだろうな。

犯人は四人で一つの単位で形成されるコミュニティーで育ったらしい。偽りの完全さの概念。戸籍のない四人の一人でしかない自分。
本物の幸せな四人家族を妬んで逆恨みで一家惨殺する。それを犯人は主人公ならば理解してくれると思い込んでストーカー化する。。たしかにキャラ濃いな。

「お前は絵は上手いけどキャラクターは作れてない」「サスペンスを描きたいのにいいやつだから悪人がかけない」そう言われてくすぶってた主人公が、殺人鬼の狂気を自分に取り入れて漫画に描く。それが相手が欲しがっていたアイデンティティーを与えてしまう。。

二人共何者でもない普通の自分じゃだめだった。だから自我の境界があいまいになって一線を越えてしまった。

そんな危うい作品でした。


個人的にはテーマが哲学的なのに、スプラッタ描写がえぐくて見る人を選ぶ感じになってるから、もう少しアート寄りに綺麗にしてくれたらと思った。
でも殺人を美化しちゃいけないか。「うわっ最悪吐きそう」て思わせて正解なのかも。

最後まだ、刑事を殺した犯人(辺見)がつかまってなくて、不安な感じで終わるのもやめてほしかった…
あと作中の漫画がめちゃくちゃ絵が上手い! デスノートっぽい絵柄でFukase激似で面白かった。そういえば殺人鬼と主人公、魅上と月を彷彿とさせる関係だなー

畳む


#感想文



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■author:うっさ
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